【行政のやる気に水差す議会!?】
中野清史氏 新友会 |
「長野市議会に提出された本組合に関する請願への所見について (回答)
過去に行われた食糧費の支出に関しては、これまでも組合議会等において、支出に違法
性はなく、返還の法的義務はないとの見解を示してまいりました。
しかしながら、今般、長野市議会において 「議員等特別職の飲食に費消された公費の補
填を求める千曲衛生施設組合あて意見書の提出を求める請願」が提出され、本組合に対し、議員等特別職の飲食に費消された公費について補填する措置を実現する方策を最大限検討されたい等の意見書の提出を求めていることを了知いたしました。
したがいまして、本組合としては、当該請願において述べられている主旨に関し検討を
行い、その結果を改めて10月に予定する組合議会定例会においてお示ししたいと考えます。」
委員会傍聴席で、初めてこの文書を見た小泉は、ちょっと驚いた。というのは、今年5月23日の時点で、組合長である千曲市長は、自主返納のほかに「方法はありません」とテレビ取材に対し明言していたのだ。当時は自主返納による解決を目指していたのにこれを断念したのだから、つまりは公費飲食の補填の方法はもうないと決めつけたのに等しい。
この辺の経緯は、次のブログが詳しい。
完全アウェイの猿芝居に小泉乱入!! 公費飲酒事件の幕引きは許さないっ
「本組合としては、当該請願において述べられている主旨に関し検討を行い、その結果を改めて10月に予定する組合議会定例会においてお示ししたいと考えます」との文言は、当時の方針を転換した上で、請願の採択・不採択に関わらずその意見を汲むということだ。二、三の気になる点はあるが、請願による成果として評価するべきだろう。
しかし、中野委員はこの文書の存在を理由に、請願を採択する必要はないと言っているように聞こえる。
は あ ?
組合行政がやる気を出しているのに、議会が請願を不採択にして水を差すというのは、いったいどういうことなのか。さっぱり理解できない。中野委員だけでなく、不採択とした他の3人の委員も同様だ。それでも、この文書に触れたのは中野委員だけだから、不採択とした委員の中では、彼は比較的マトモなのかもしれない...。およそ市民的な常識でしか考えられない小泉には、恐るべき世界だ。議会ムラとは。
↑ 中野氏の発言はこちらのビデオで確認できる。
【答弁ねじまげ、それでもやっぱり意味不明】
布目裕喜雄(ぬのめゆきお)氏 改革ネット |
次に発言したのが、布目裕喜雄(ぬのめゆきお)氏。彼の議会での発言には見るべき点があると思ってきた。だが、この委員会を傍聴した後は、それは正しかったのだろうかと悩むようになった。
誤払い金として処理する方法があるとの請願者の指摘を、彼は次の様に退ける。
「会計局の判断としても違法性はない支出でありかつ配慮が足りなかった支出というものについては、誤払い金に当たらないのではないかという認識も示されている」
しかし会計局は、布目氏の質問に対し、「誤払いに当たるかどうかは判断できない」と答えているのに過ぎない。行政のプロの誠実な答弁を、強引かつ傲慢にも、布目氏は自分の目指す結論に都合の良いように「誤払い金に当たらない」とねじ曲げてしまった。少なくとも彼の請願不採択の論拠の一つは、成立していないのだ。
【布目理論のオカシさ】
どうやら布目氏は明確な「違法性」がなければ誤払いとしての処理ができないと言いたいらしい。果たしてそうだろうか。例えば、我々が数人で酒場でしたたかに飲み、比較的酔いが回っていない一人が会計役となってとりあえず飲み代を立て替えて払っておく。翌日以降に、会計役が飲み代の清算を求めたところ、こう言われて払ってもらえなかった。
「いや、君が立て替えて支出したことは何ら違法ではないんだよ」
これはオカシクはないか。彼が清算を求めるのは、違法だからではない。彼は自分の金を取り返す権利を持っている。同様に、組合が議会・特別職のために立て替えた飲み代を債権として回収することに、何ら問題があるはずがない。普通の市民であれば、布目氏の言っていることはオカシイと、感覚的に分かる。しかし、議会ムラの住人には、その常識が通じない。
議会は歳入の確保という点で、常々財政のチェックを行っている。組合が債権を持っていて、それを行使するのを怠っていれば、それを促して財源に資するようにチェックするのが議会の役目だ。議員・特別職の飲み代という債務だけは、チェックの対象とすることを放棄する―と市民はみなすだろう―ならば、議会はその存在意義を自ら否定することになりはしないか。
(議員写真は議会ホームページから引用)
0 件のコメント:
コメントを投稿