議会の透明度を高める措置をとるよう議長に申し入れる小泉一真・西村裕子市議 |
行政からの説明・協議・調整の場が、長野市議会は、「政策説明会」と称す非公式会議で、非公開。一方、県内の各市議会では、公式・公開で持たれているのが大半。これはまずいんじゃないの? 議員みんなで、長野市議会をカッコよくしていこう!! |
事務局調査で判明!! 長野市議会の透明度は?
県内他市と比べ、長野市議会はオープンでないのではないか? 信濃毎日新聞報道が元となり、行政と議会間の説明・協議・調整の場の在り方について、小泉がそんな懸念を持つようになっていることは、今までもブログに書いてきた。
参考記事
2019/02/16 市議の情報独占を打破しよう!! オープンな議会を求め議長に申し入れ-信濃毎日新聞等が報道!
2019/01/30「原則公開」なのに去年は全部非公開の会議!? 裏ワザ使わずオープンに行こうぜ長野市議会!! - 信濃毎日新聞アンケートを考察
信毎の記事からは、県内の各市議会では、説明・協議・調整の場が、それぞれの会議規則等で決められている全員協議会において、公開で持たれているのが大半であるとの印象を受ける。一方、長野市議会の場合は、「政策説明会」と称す非公式会議がそれに該当し、しかも非公開で行われている。これはまずいんじゃないの?
というわけで、今年2月15日、小泉ら無所属議員2名が議長あてに調査等の必要な措置を取るよう申し入れた。まずは正確な実態把握が必要との考えからだ。議長は調査を議会事務局に指示。
その結果が示されたので、市民の皆様と情報を共有したい。...オープンにいかなくちゃね。
改革すべきは長野市議会
先月22日、議会運営委員会で事務局が示した資料(の一部)がこれ↑。年度末の繁忙期に短期間でこれだけの有用な資料を作ってくれた事務局に感謝。考察してみたい。
長野市議会においては非公開・非公式で扱われる議題※が、他市においては全員協議会において公式に、(原則としてまたは事実上)公開で行われている事例(資料では黄色に着色されている)が19市中14市と大部分を占めていると分かる。要するに、多くの他市議会では説明・協議・調整が公式・公開で行われていて、問題なしとされているのだ。長野市議会は県内他市議会に比べ、市民との情報共有という点で遅れている。議会・行政が持つ情報を市民と共有することは、民主主義の基本中の基本。本市議会は挽回に努めなければならないのは当然だろう。
※新規事業の実施計画等に関すること各種基本計画(パブリックコメントの実施及び結果に係るものを含む)に関すること
既存事業の見直し・廃止に関すること
公の施設の指定管理者候補団体の決定・モニタリング評価に関すること
条例の骨子等といった検討案の説明に関すること
「案件は、議会提出案件前の事案、各種審議会・運営員会等で協議中の案件、部長会議で決定していない案件です。
その案件を公開してしまう事は、市民に対して諸々の憶測が先行してしまう事を避けるために非公開とされて居る」
「公開する時は市長の記者会見なり議会(本会議又は各委員会等)に対し公式に議案提案・審議する段階で無ければ公開出来ない」
「各種審議会」は公開で開催される場合が殆どだ。「運営員会」というのはちょっと意味が分からないので言及しないが、部長会議で決定していないから公開しないというのも道理が立たない。情報公開条例では、そのような規定はない。同条例第7条各号の公開義務適用除外に該当するかどうかは、個々のケースごとに判断されるべきで、部長会議にかけていない件はすべて非公開とするのは粗雑な議論。後段の市長会見・議案にならなければ公開できないというのも、全く同様で根拠がない。
「市民には公開できないが、議員には公開できる情報」というものがあるとの解釈自体が、原則としてはありえない。同条例にはそのように議員と市民を差別して情報を取り扱えとの規定は、もちろんない。大体、議員には守秘義務がなく、政策説明会で知った情報を議員が公表しても法令には違反しない(議会自治として問題となる場合はあるかもしれないが)。それを重々承知の上で、市役所は説明している。
市民において「諸々の憶測が先行してしまう」というのは、市民に失礼な言い方。市民の情報リテラシーは、この議員が思うほど低くはない。市民を子ども扱いしてはいけない。本市議会の低い透明度について、問題は、市民の側にあるのではない。議会の、このような態度にある。
最も透明度の低い市議会は?
次の資料は、県内各市議会における新規事業と提出議案についての説明・協議・調整の場の在り方についてのもの。
新規事業について、長野市と同様に非公開で会議を持っているのは、東御市議会だけ。だが東御市議会は質疑を全議会で行っている分、長野市議会よりはまだまし。長野市議会の場合、「質疑は会派ごとに分かれて実施」しており、各会派が相互にチェックし情報を共有できず、非公開で会派ごとに市役所と密談をしていると、市民から勘繰られかねない状況にある。
提出議案についての市役所のからの説明・協議・調整の場は、松本市、伊那市、大町市及び佐久市の各議会は公開で開催している。一方で長野市議会はこれも非公開となっている。
何れの場合も、市役所との説明・協議・調整の場の持ち方は、長野市議会が最も遅れているというのが実状なのだ。
カッコいい市議会に!!
「得意わざ・情報公開」を身上としている小泉としては、このような長野市議会の現状は、はいささか残念。
「議員みんなで、長野市議会をカッコよくしていこう」と、呼びかけてまいりたい。県の都の議会なんだからさ。