再び論戦-放課後子どもプラン
今月5日の一般質問に引き続き、7日、小泉は来年度予算案への議案質疑で、放課後こどもプランについて質した。
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ちなみに、今回も本会議議案質疑は、小泉のみ。一般質問と組み合わせれば、議案質疑はさらに有効な議会の道具となることを示し続けているのだが、フォロワーがいないのは寂しい限り。議員が発言権を確保・活用するよう努力するのは、有権者の信託に答えようと真剣に考えるなら、当然のことなのだが。
閑話休題、こども未来部長と再びの対峙である。
有料化による制度充実の既定方針を否定
まずは一般質問の続きから。有料化直前、長野市は「子ども・子育て支援事業計画」を見直し(小泉の指摘で1月策定の見直しがようやくHPに掲載された)。放課後こどもプランのサービス供給量に係る計画値を、一部の地域で悪化させたのだが、当該地域にも、放課後子どもプラン運営委員にも示していないじゃんか! アンフェアだ!! という件。
こども未来部長:有料化と見直しは切り離して考えている。
答弁ビデオ(34分55秒頃から)
http://www.nagano-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=2267
答弁ビデオ(34分55秒頃から)
http://www.nagano-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=2267
この日の質疑では、訊いてもいないのに、こども未来部長はちゃっかり反論してきた。「有料化」と計画見直しによる「サービス低下」は、切り離して考えているという。だがこの反論内容はきわめて不誠実だ。過去の答弁を見てみよう。
こども未来部長: 平成30年度から利用料を御負担いただくに当たりましては、長野市社会福祉審議会の答申にも、プランの充実を利用者に実感いただけるよう努めることとの意見が付され、また市といたしましても、子供たちにとってより良い環境、サービスを提供することを基本としておりますことから、今後の対応におきましても子供たちにも充実を感じてもらえるよう、ハード、ソフトの両面から取組を加速させてまいりたい。
平成29年6月定例会06月16日
有料化とサービス充実はセットであるとの答弁だろう。その他に読みようがない。ご都合主義的に、この組み合わせを外してみせるのは、過去の答弁に反する。これが予算案質疑への答弁なのだ。当然、このような市民と議会への裏切りを前提とした予算執行に、小泉は軽々に賛成するわけにはいかない。
ちなみに、放課後子どもプラン運営委員会等に、サービス低下となる計画見直しを「新年度に」説明すると言い出したこども未来部。小泉の指摘を容れるのはよしとしても、遅いよ。今年度中にやるというなら、小泉も少しは評価するが。
ノープラン・のーてんき
放課後子どもプラン有料化に伴う減免の推進について、こども未来部は制度は作ったが運用は待ちの姿勢で、減免申請の勧奨を怠っていると批判する趣旨を、以前に書いた。
仏つくって魂入れずとはこのことだ。小泉は著作で、制度とはつまりは紙切れなのであって、真に重要なのは制度の運用なのだとの趣旨を示しているところ。いちばんイケナい行政の病が、放課後こどもプランの減免申請に現れている。
経済的な理由で減免申請が可能な子どもの数、そのうち現在において子どもプランを利用している子どもの数、さらにそのうちの現在における減免申請許可の件数。それらをこども未来部長は把握していないことが、答弁を通じて明らかになった。
小泉一真:有料化前において、来年度の事業、進捗の準備として、経済的な理由による放課後子どもプランの減免申請の要件を備えていると想定される子どもを、現時点で個々に把握されているのかどうか。またそれは何人であるのか。今、小学校の1年生から5年生の放課後子どもプラン利用登録児童中において、同じく経済的な理由による減免申請の要件を満たすと想定される児童を、個別具体的に把握しているのか、その積み上げ数は何人か、それからそれらの児童のうち、既に今まで減免申請が許可された児童数は何人なのか。
こども未来部長:個々に減免する人数ですか、小1から小5まで何人いるのかとのご質問ですけれども、これも現在募集をしている最中でございますので、まだ数字が固まったものはございません。また減免申請を許可された人数の積み上げ等ですけども、これも今募集をして、それに申請があった方について作業をしている最中ですので、まだ全体としてまとまった数字はございません。
こども未来部長:個々に減免する人数ですか、小1から小5まで何人いるのかとのご質問ですけれども、これも現在募集をしている最中でございますので、まだ数字が固まったものはございません。また減免申請を許可された人数の積み上げ等ですけども、これも今募集をして、それに申請があった方について作業をしている最中ですので、まだ全体としてまとまった数字はございません。
こども未来部長の答弁は要領を得ず、小泉の問いを全く満足させていない。このような答弁をある程度予期していた小泉でさえ、これは驚くべきことだ。減免申請の進捗管理が、全くなされていないではないか。減免許可件数のあるべき水準や、その進捗件数について、こども未来部は全く関心を払っていないのだ。これでは、計画的な事業推進など覚束ない。
放課後子どもプランの減免申請について、長野市は行き当たりバッタリ、出たとこ任せのノープラン。これでも経済的弱者を守るセーフティネットを張っているつもりらしい。
こんなことでは、4月の有料化後に、プランから抜け落ちる子供が出ることが懸念される。そしてそういう子どもたちこそ、本来的にプランの提供するサービスが必要な子どもたちなのだ。小泉の憂慮は深い。

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