破堤部の視察に行ってきた!! 堤防本復旧についての最新情報です|『全部言います!』小泉一真の市議会トーク

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2020/02/26

破堤部の視察に行ってきた!! 堤防本復旧についての最新情報です

昨年、台風19号災害により破堤した千曲川。穂保の破堤部基盤の土質調査について、今月25日、千曲川河川事務所から現地で説明を受けました。

仮堤防が除却されて現れた既存堤防の断面

小泉の提案で実現した視察

先週、2月21日の復興計画素案に関する議会全員協議会の場で、小泉は次の様に質疑しました。

【現在、国により、仮復旧した堤防撤去と、堤防基盤の土質調査が行われている。調査結果の住民への説明はいつになるか。また希望する議員に対しても同様の説明を現地で行うよう、調整できるか。】

これを受けて市役所が早速調整の労を執ってくださり、本日、説明を受けながら現地視察となりました。小泉のほか、共産党議員3名、無所属議員1名が同行しました。


破堤現場の土質について説明を聞く小泉一真
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復旧工法に関する諸説


小泉の認識では、破堤部にある長沼地区住民の間には、堤防復旧について次のような要望があります。

1. 破堤の防止


 → 堤防の裏法面の全面的な遮水(アーマーレビー工法・フロンティア堤防)

千曲川堤防調査委員会に国土交通省が提示した資料から引用
国土交通省の見解では、堤防を越えた水が堤防裏を洗堀して損傷が進行。ついには堤防が水を支えきれなくなり、崩れたといいます。
再度破堤を防止するためには、法裏の補強が必要だとの地域住民の想いは強いようです。完成堤防に加えて設けた「桜づつみ」が、堤防強化に相応の効果をもたらすと、今次発災までは期待されていました。しかし、国は桜づつみが「決壊に至るまでの時間をある程度引き延ばしたと推定される」と評価するものの、結局は破堤を免れえませんでした。この事実を重視する住民は、堤防裏側法面の全面遮水を求めています。



アーマーレビー工法の例 国土交通省資料から引用

かつて国土交通省には、裏法まで遮水するアーマーレビー工法(難破堤堤防、耐越水堤防、フロンティア堤防等がほぼ同義)による施工実績がありましたが、今では施工されなくなってしまいました。破堤しない堤防を整備すると、ダム建設事業が進まなくなることを懸念する勢力が国土交通省内にあったためではないかとの説があります。

危機管理型ハード対策工法 信濃毎日新聞2019.12.11から引用











一方、国が緊急治水対策として示したのは堤防裏の法肩と法尻を強化する工法(危機管理型ハード対策工法)。堤防裏法面の一部が露出しているため、全面遮水を求める住民からすると不満が残るものです。


2. 漏水対策

 → 堤防の表法面基部に遮水鋼矢板を打設

浸透による堤防破壊 国土交通省資料から引用

一部の住民は、浸透対策を求めています。越流水による洗堀に加え、透水層から浸透した水で堤防に浮力が働いたことが、破堤の原因ではないかとの疑いからです。
破堤現場に見られる砂礫
地域の郷土史研究家によれば、旧長沼城の北三日月掘の上に、破堤した堤防があったと推定されるそうです。破堤現場では大量の砂礫の流出が認められることから、廃城となった際、掘を埋め立てるのに礫を使ったのではないかとの仮説を唱えてます。

赤沼等で施工実績のある遮水鋼矢板工法 千曲川河川事務所ホームページから引用

浸透による堤防被害を心配する住民は、赤沼以北で採用された遮水鋼矢板工法の採用を求めています。これに対し国土交通省は、破堤の原因として浸透は排除しています。
そこで仮堤防を撤去する際に、堤防基盤の土質を改めて調査することとなっていました。

調査の結果

仮復旧堤防を除去した現場
破堤の際に流出した砂利の堆積は表層数センチのみで、堤防基盤ではなく、堤防本体に由来する物と考えられるとのことです。基盤となる土質は概ね粘性土で、透水の原因となるような砂利の層は確認されなかったといいます。

旧長沼場北三日月掘の推定位置。ボーリング箇所にポールが立てられている

北三日月掘の推定位置で行ったボーリング調査では、問題となるような砂礫は確認されていないとの説明でした。ただし、小泉から、北三日月掘の形状が推定できるような遺構は確認できたか(つまり北三日月掘の位置が特定できたか)と質問したところ、分からなかったとのことです。
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住民の意見は反映されるのか

千曲川堤防調査委員会では、調査の結果によって「必要に応じて浸透対策の検討を行うこと」、「透水抑制や遮水矢板の設置等の検討を行うこと」を、国土交通省に求めています。
これに関して、小泉から質問させていただきました。

【調査の結果、透水や遮水矢板の施工が必要な状況とお考えか】「まだ調査結果が全て示されたわけではない。」
「今後検討していく」


【出水期を控えて、工期はタイトだが、設計上の意見を住民に求め、対応する時間は確保できるか】

「堤防は先ず盛りたいと考えている。その後、護岸みたいなものは(堤防を)盛ってからの施工となるので、時期的には先となる。堤防を盛ったから、土を盛ったから終わりということではない」

説明する国土交通省千曲川河川事務所職員
堤体本体の工事を先行させても、住民の意見を施工に反映することはできるとの見解を、実際に国の職員から聞き出せたのは、収穫であったと思います。
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復興計画について

21日の復興計画素案審議で、小泉は次の様に提案していました。

【素案には「危機管理型ハード対策(堤防裏法尻の補強等)を整備します」とあるが、再度災害防止を強く求める住民の声を反映する表現とすべきでないか。

市役所側では、提案の趣旨を容れた文言に修正する主旨の見解を示しています。

市長表彰受彰の皆様、おめでとうございます&ごめんなさい

実はこの視察の時間は、市長表彰式の時間帯と重なっており、小泉ほかの市議会議員には出席を求める案内状が届いていました。市のために功績を残された方々に敬意を表するため、小泉はこれまでに参加を欠かしたことがなかったのですが、この日、この時間帯以外の視察日程確保は困難とのことで、涙を飲んで市長表彰式は欠席させていただいた次第です。
受彰された方々、おめでとうございます。失礼をお許しください。

調子よすぎの共産党

「いやー小泉市議のおかげで、国からの情報提供の場が設けられてよかったです」

他の参加議員からはこのような声が、全く聞かれませんでした(笑)。期待していたわけではありませんが。
共産党の皆さんはかつて、「税金で議員が酒を飲んじゃだめでしょ、返しなさいよ。特に共産党市議団は逮捕者出したばかりだし、一層反省すべきだよね」という小泉の演説に対し、小泉は議会の品位を貶めたとして、懲罰動議を出してきた方々です。その取り組みを主導した野々村博美団長もいらしていただきまして、小泉なんかが主導して実現した視察の場に居合わせることで、党の品位が落ちなきゃいいがと、恐縮することしきりでした。


多忙のところを今回の視察に協力いただいた国土交通省と市役所職員の方々に、感謝申し上げます。

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