馬脚あらわす最大会派! 長野市議ボーナス削減条例は成立したが...|『全部言います!』小泉一真の市議会トーク

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2020/11/29

馬脚あらわす最大会派! 長野市議ボーナス削減条例は成立したが...

台風、新型コロナ禍と、続けざまの厄災に見舞われる長野市民に寄り添おうと、小泉を含めた無所属議員3人はボーナス削減を議長に提案。条例改正には成功したものの、見えてきたのは市民そっちのけの議会運営でした。


議員ボーナス削減条例が成立!!

議員のボーナス削減条例は、台風19号、新型コロナ感染症で傷つく市民と、市の財政難に些少といえども寄り添おうとするもの。成立に寄与した小泉たちの行動は、その氏名を挙げて報道された。


全会一致で、条例案は成立。だが、小泉の気は晴れない。それどころか、市民に寄り添うはずのボーナス削減の審議においてさえ、市民的な常識とは異なる議会ムラの姿が垣間見え、その奇妙さに義憤、鬱憤をつのらせるばかりだ。
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提案したのに、実現しなかった!?

小泉たちの提案をうけ、議長は11月18日開催の議会運営委員会(以下「議運」)で、ボーナス削減の審議を指示。小泉たちの提案した10%カットは5%にまで値切られたものの、全会一致で、議員提案により条例改正案を議運委員長から提出することとなった。だが そこでは、各会派の委員が口々に、3月に、6月に、9月にも、小泉たちと同様の提案をしていたと訴え、「遅きに失した」と委員長を叱責する委員までもがいた。小泉はそれに不審を感じた。

   

議運委員長で最大会派・新友会の幹部である市川和彦は、そのブログで、次のように述べている。


...昨年の台風災害対応、コロナ感染拡大に対応する議員の「期末手当」について6月議会を迎える時点、5月頃から、議会運営委員会で提示された...


市川委員長のブログは小泉には理解が難しいときが多く、これも提示した者、提示された内容を明示しない奥ゆかしい書きぶりだ。が、ブログタイトルや前後の文脈からして、遅くとも今年5月には、議員ボーナス削減が議運において共有される課題となっていたと委員長は認識していたということだろう。そしてこれは、各会派委員の主張とも符合する。 それなのになぜ、6月ボーナス削減は実現せず、痺れを切らした小泉たちが12月議会の直前、議長に直訴するまで、議運の議題にすらならなかったのか。小泉にはその点が理解できなかった。そして、「理解不能」の一語で済ませてよい事象でもないと考えた。
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 無責任? 欺瞞? 市川和彦委員長に議案質疑

そこで11月26日、市川委員長がボーナス削減条例案を本会議に提案する際、議案質疑を行った。


小泉一真:11月18日、議会運営委員会で諮られた際、議員報酬・手当の一時的削減を今年6月から、或いは3月から提案している等の発言が各会派から相次いだが、会議録にはそのような事実関係が見当たらない。これらの「提案」の内容と経緯を説明されたい。(後略)

市川和彦:本件につきまして6月あるいは3月からの提案については、私自身、議会運営委員会に所属しておりませんので、詳細は承知しておりません。※(後略)

小泉一真:自分が議会運営委員会に所属していなかったから議会運営委員会の発言について関知していないというのは、やや無責任ではないか。前任の委員長からどのような引継ぎをしたのか。

市川和彦:前任の若林議員からは、その当時の話を私自身で聴取させていただいた経緯はございます。ただ、そのときに具体的に何時何日、どういうことで論議されたと、そういうような話は聞いておりません。
※市川和彦は10月1日、議運委員に就いた
市川委員長は、各派からの議員ボーナス削減提案について、詳しくは知らないと言う。しかし仮にも議運委員長職にある議員が市民に向けブログで発信しているのが、その程度の情報ということはないだろう。従ってこの答弁は、これまで各会派からボーナス削減提案があったことを知っていながら、それを放置してきた市川委員長の責任を、逃れるための方便だと理解した。だとすると、誠実な答弁とは言い難い。因みに前任若林委員長も新友会の議員。
それにしても、その経緯が会議録にも残されていないというのは、どういうことだろうか。その疑問は、直後の討論で氷解することになる。
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語るに落ちた賛成討論!! 金沢あつし市議

議案を採決する前には、その賛否を明らかにし、他の議員に賛成あるいは反対の投票を促すよう演説する「討論」の機会がある。新友会議員・金沢敦志の討論は、議会の舞台裏を晒すもので、ある意味、衝撃だった。


金沢あつし:長野市議会においては、本年3月定例会、6月定例会頃にも複数会派から、期末手当の一時削減についての意見を当会派にも提案されましたが、市長や特別職との足並みを揃えるべきとの意見もあり、意思統一ができませんでした。


これで全てが符合した。各会派は、議員ボーナス削減について、議会の公式な議題とせず、まず新友会に非公式に打診していたのだ。議員のボーナスカットという事案の趣旨からいって、最大会派を巻き込まないわけにはいかないという現実的な判断からだろう。しかし非公式協議ゆえに、会議録には現れず、また「議運で」提案したと言えなかった。それゆえ、新友会・議運委員長は、正式な議題とするのを避け、議案質疑に対しては知らないとトボけることがてきたのだ。
市長・特別職と足並みを揃えると言うと聞こえは良いが、市長等がボーナスカットするまで議会は何もせず、市長等がボーナスカットしないなら、議会もやらないということだ。「できれば、やりたくない」という姿勢だったのかという疑念に答える術を、新友会・議運委員長は持ちえないだろう。
それを意識してか、続く金沢議員の討論は巧妙だ。


金沢あつし:しかし今回は、他の会派に加え無所属議員グループからの表明もあり、ほとんどの会派・議員が賛同されています。

11月18日議運では、新友会以外の全ての会派が、既に(非公式に新友会あて)提案済みだと主張している。それらが正しいなら、「意思統一」ができなかったのは、新友会内部の話だ。であるのに、金沢は他会派と無所属議員の間に異論があったかのように表現していて、欺瞞的である。もちろんこれは事実に反する。そもそも、無所属議員にはそのような非公式協議について、意見を求められていないのだ。意思の確認もしていないのに、意思統一できなかったも何もないだろう。
それにしても、なぜ金沢は、議員ボーナス削減についての各会派からの非公式な協議を、【今まで新友会は独りで反対し、握りつぶしていました】と言わんばかりの発言をするのだろうか。各会派が頭を下げて頼みこんでくる、最大会派の力を誇りたかったのだとしても、逆効果に過ぎるではないか。これをある議員は「語るに落ちた」と評していた。
市長の顔色をうかがって身動きが取れず、行動が遅れた理由を欺瞞する。そこに、市民に寄り添う姿勢はない。
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表で決めよう 小泉一真の演説 

金沢議員に続き、小泉も賛成討論に立った。


小泉一真:議員の、我々自身の、期末手当・ボーナスを削減するという話し合いをしている議会運営委員会において、各会派から3月から提案した、いやいや6月にも提案していた、そのような声が相次いだ。今の、(市川)委員長の説明では、その点について引継ぎも無かった。引継ぎ前のことは知らない。そういう答えだ。
この条例案については、全会一致で可決いただけるものと思っているが、その前段階として、新友会での調整が必要であったといった、今の金沢議員の討論は、議会の手続きとしての発言ではないと指摘させていただく。むしろ、3月にも、6月にも、そういった声はあった。なんで今にならなければ、実現できなかったのか。皆が賛成できる内容だったのではないか。3月においても、6月においてもそうだったと思う。しかし、そういった話は、表に出ることもなく、なかったことにされてしまっている。これが私たちの議会の姿なのか。やや寂しい感じを受けた。
(中略)
どうか皆さん、この条例案を、全会一致で可決していただき、市民に寄り添う議会、そして表で議論をする議会、表で決めていく議会の姿を示していただきたい。
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万機公論に決すべし

思わぬ形で議会の舞台裏が、市民の前に晒されることとなった。台風災害と新型コロナに傷つく市民に寄り添うための条例案なのに、非公式の協議に最大会派が応じなかったため挫折していた、などという辛気臭い話が、市民を勇気づけられる筈がない。新友会にその責任はあるが、協議を非公式なもので済ませ、投げたボールの行方を追おうとしなかったその他の会派にも責任の一端はある。我々無所属議員が議長あて直訴をしなくても、議会は自らボーナス削減を決められたとは、小泉は軽々に信じることができない。
「広く会議を興し、万機公論に決すべし」
明治天皇のこのお言葉が、小泉は好きだ。非公式なものとして内内の話に終わらせず、表に出した議論を求めたからこそ、新友会は応じなければならなくなったのだ。小泉を含め、議員は市民に分かりやすい、開かれた議論を見ていただくべきであることを、この件から学ぶべきだ。


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